他人を否定しないエラーメッセージの出し方。
老人はキレやすいの?
http://mamico.way-nifty.com/note/2008/04/post_85ac.html
by 使いやすさを考えてみる。(アクティブシニア・シルバー層の現場から)
パソコンという言うことを聞いてくれない機械。
クリックすると怒られる。
(エラーメッセージのことをご高齢の人はみなさん「怒られた」と表現する。
ちなみに、セキュリティ警告も怒られるものの一つ。)
確かにパソコンを使い始めたばかりの頃は
「不正な処理を〜」というエラーメッセージを見ると
何か法律違反をしてしまったのではないかと
ビクビクしながら使っていた記憶がある。
年配の方なら下手するとこれだけで
高い金をだして購入したパソコンを
分厚い下敷きにしてしまう可能性は大いにあるだろう。
何故かこういうPCに疎い人ほど最新の高機能な
20万以上するノートパソコンを購入してしまっているものだ。
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何故エラーメッセージはこうも初心者に優しくないだろう。
おそらく根底には理系、文系の考え方の違いがあると想像する。
技術者特有の考え方と言っても良いかもしれない。
「理系は否定から入る、何故もっと良いところを見つけ誉めようとしないのか?」
よくそんな言葉を耳にする。
勘違いされやすいのだが、理系の人間が否定から入るのは
他人を否定したいわけではなく
間違ってる部分を見つけ、それを改善したいからだ。
つまり より良くしようとする心の現われ なのだ。
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「技術と本人」の関係についても
理系と文系では大きな違いがある
文系の人間は能力をその人間の一部だと考えるのに対し
技術者は技術を「身につける物」と考える。
だから間違いを指摘された時、
文系の人は能力と自分が不可分だと感じているため
自分自身が否定されたと思うのだ。
逆に理系の人間は「技術」と「自分」は
別の物だと考えているから
むしろ間違いの指摘はありがたい事だ。
たとえば「この構文の使い方を間違っていますよ」と指摘されると
文系は「あなたの顔の形は変ですよ」と感じ取り
理解は「あなたの服にシミがついてますよ」と感じ取るわけだ。
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ではそれを踏まえた上で理系以外の人に対して
エラーメッセージをどう書くべきなのか?
初めの話に戻ってしまうようだが
「おじいちゃん、おばあちゃんが見ても怒られてると思わない物」
それが人に優しいエラーメッセージだろう。
これだけではまったく説明になっていないので具体例をあげると。
1. 赤とか黄色の×マークを出さない。
日常生活でこの印を見るのは何かしら違反をした時だけだから。
2. ビープ音やエラー音をならさない。
突然後ろから笛吹かれて「トマリナサーイ」と言われてる気分になるので。
3. ユーザー側のミスではなくソフトウェアのミスだと明記。
×「メモリー読み込み違反が起きました。管理者に連絡してください」
○「申し訳ありません。パソコン側でミスが起きてしまいました。[>>詳細]」
4. できることなら面白く
Why Can't Error Messages Be Fun?
http://www.codinghorror.com/blog/archives/001238.html
by Coding Horror
もちろんこれら全てを実装するには時間が足りないことも多々あるだろう。
それでもエラーメッセージを書くときに
そのメッセージを自分の祖父祖母に口頭で伝えて
意味が伝わるかどうかを思い浮かべながら書くと
少しはわかりやすいメッセージになるのではないかと思う。
もちろん、慣れた人しか使わないとわかってる環境ならばその限りではない。
理系ならばエラーメッセージは
エラーメッセージとしてしか受け取らないし
自身も開発に携わる技術者ならば
そのメッセージが助けを求める悲痛な叫びに聞こえるだろうから。
まとめ
- 文系は技術を自分の一部と考え、理系は調整、装備する物と考える。
- 理系が否定をするのは改善したいから。
- エラーメッセージは年配の方を怖がらせないように書こう。